このページでは、不動産登記の相続による名義変更を素人がオンライン手続きを使って、2024/2にやってみた時の、メモ的な忘備録です。
必要なもの、処理のポイントについてはまとめておきたいと思うが、細かな手順のひとつひとつに関しては、記載しない。
やってみての感想
オンラインで手続きができると聞いて、確定申告のようにそれだけで完了するものを想像していたが、全くそんなことはなかった。
2024/2時点では、あくまでも手続きに必要なごく書類の一部だけを、オンラインで申請できるもの。一番手間がかかると思われるような書類の多くを、紙で収集し、紙で提出(送付)し、必要であれば送付(返却)してもらう必要がある。
googleで必要な部分の単語だけでひっかけて、一部だけてきとうな情報を引っ張ってくると、手続きの全体像がよくわからず(なんのためにその書類が必要なのか)勘違いして、手間が行ったり来たりしたり、ハマるかも。
必要な書類をざっくりとまとめ
ふつうの相続による不動産登記の名義変更に必要な書類は、
ざっくりと分類すると
(オンライン申請可)
- 不動産登記の手続きの申請書
(書類を送付する)
- 相続に関する証拠となる書類
- 不動産を取得する人の住所情報(住民票)
- 不動産の固定資産評価額の証明書(固定資産評価証明書など)
- 委任状(代理人申請の場合)
(書類の受け取り、返却)
- 登記完了書類(オンライン可)と返却される書類
わりと厄介だなぁと感じたもの
- 不動産登記の手続きの申請書(オンライン申請)
- 不動産の正確な情報(住所や大きさ)
- 不動産の固定資産評価額とそれから求めた登録免許税とその納付
- オンライン申請する環境(PCとカードリーダ)
- 電子署名とそのあたり
- なぜか相続関係説明図はpdfを添付する
- 相続に関する証拠となる書類
- 相続関係説明図
- 遺産分割協議書(相続できる権利のある人が一人なら不要)と印鑑証明
- すべての相続する権利のある人(相続関係説明図)の続柄、生死、それ以外に対象者がいないことを証明する戸籍謄本
- 書類の送付と返却
基本的に紙で提出した書類は返却されないようだ。
ふつうに考えて、遺産分割協議書(原本)は返却してほしいので、(写し)に署名して送付し、返却してもらわなければならない。
オンライン申請部分のポイント
不動産の正確な情報(住所や大きさ)
田舎の昔ながらの地名で古い場合、権利書に毛筆で達筆に書かれている住所地名と、不動産登記や登記情報提供サービスの情報とすべてが一致しない場合があるようでちょっと混乱した。広さも増築改築などで変わってたり。不動産登記の建物面積は登記情報提供サービスでpdf取得した情報を転記した。
不動産の固定資産評価額とそれから求めた登録免許税とその納付
計算する。0.4%。切り捨てとかあるのでちゃんと調べて計算する。納付はオンラインで払った。収入印紙とか意味がわからないので。
もし申請の取下げとかになると、返却となるけど、納税額の還付という形になるらしく、そこそこ還付までに時間がかかる。
オンライン申請する環境(PCとカードリーダ)
個人の場合、マイナンバーで電子署名つけるけど、普通の人はカードリーダとか持ってないよな。私はなぜかたまたま持ってた。あとwin10/win11PCにアプリをインストールする必要があって、申請できる時間に制限がある。
電子署名とそのあたり
オンラインで登記情報を受け取ることにした。署名の仕組みがわかりにくいと思う。なんかやってみた人のブログ見ても混乱している人がいたよう気がする。1件だけ相続で申請する場合は、添付するのは2つ生成される片方のファイル「登記識別情報通知取得用届出様式」だけでよい。というかシステム上、「取得者特定ファイル」添付できない。受け取るときに「取得者特定ファイル」が必要。申請時の添付は不要。
なぜか相続関係説明図のpdfをオンラインで添付する
添付するようにしれっと手順書に書いてある。
添付する紙類のポイント
相続関係説明図
テンプレ見て作成。すべての相続する権利のある人の関係、生死、子供がいること、いないことを図示するひつようがある。
今回の場合、子供のほうが先に亡くなっているケースだったので、代襲相続となり、相続する権利のある人が増えた形。注意。
遺産分割協議書(相続できる権利のある人が一人なら不要)と印鑑証明
テンプレ見て作成。相続人すべての印鑑を押してもらい、その印鑑証明も必要。
すべての相続する権利のある人(相続関係説明図)の続柄、生死、それ以外に対象者がいないことを証明する戸籍謄本
すべての相続する権利のある人の関係、生死、子供がいること、いないことを証明できる分の戸籍謄本が必要。つまり被相続人(亡くなった人)が生まれてから、亡くなるまでの、すべての戸籍謄本が必要。結婚した、離婚した、子供が生まれたなどの情報が抜けているとダメなので、すべてつながっている必要がある。改正原戸籍、手書きの戸籍の内容の確認(解読)が必要。
今回の場合、子供のほうが先に亡くなっているケースだったので、代襲相続となった。つまり亡くなった子供の分も、生まれてから亡くなるまでのすべてのつながった戸籍謄本が必要となった。
また遺産分割協議書で署名した人が生きていることの証明のため、相続人(遺産分割協議書で相続しないと署名した人)の、被相続人がなくなった後に取得した戸籍謄本も必要なんだなと、理解した。あってる?
書類の送付と返却
必要な書類は赤レターパックで送付した。
基本的に紙で提出した書類は返却されないようだ。
ふつうに考えて、遺産分割協議書(原本)は返却してほしいので、(写し)に署名して送付する必要がある。
返却書類は赤レターパックに自分の住所をかいて、添付書類と一緒に入れておいた。戸籍謄本一式と遺産分割協議書(現本)のみ返却してもらった。
オンラインで登記情報は受け取り。紙で郵送してもらうと本人限定書留(?)とか面倒そうだったので。取得のオンライン手続き時に申請時に作成した「取得者特定ファイル」が必要。
やや雑なまとめ
手間かかる。時間と調べる根気が必要。お金でプロに任せてもいいかもしれない。
実際にやってみて知らないこととかだらけで勉強と知識にはなった。そういう意味では、まぁ面白かった。次の相続の機会でも自分でやると思う。